書かれることのないニュースの時系列(中学生がランサムウェアを作った事例から)

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on LinkedInShare on Google+

【これは約 3 分の記事です】

情報セキュリティプレゼンター、まるおかディジタル株式会社佐藤英治です。

日本の中学生がランサムウェアを作成した容疑で逮捕されたというニュースが話題になりました。

例えばこのようなニュースです。

中学生の「ランサムウェア逮捕劇」に見る危険性

6月5日に、神奈川県警が、不正指令電磁的記録に関する罪で逮捕しています。この罪は刑法168条の2及び168条の3。

2017年の5月はランサムウェアWannaCryが猛威をふるったニュースが流れましたので、これだけ見ると、

中学生は5月のランサムウェアの流行に触発されて自分でも作ってみた

ように思えますが、違います。

この中学生が、自作のランサムウェア(本人がそう呼んでいます)をつくって配布したのは2017年1月です。

時系列はこんな感じ。

日時(全て2017年) 出来事
1月6日 「ランサムウェア作ったったwwwwwwww」とツイートしてその動きを動画投稿
1月7日 自分が作ったプログラムをZIPファイルで公開
1月 神奈川県警が中学生のTwitterアカウントを発見
4月 神奈川県警が中学生の自宅を捜索
6月5日 神奈川県警が中学生を逮捕したことを発表

WannaCryが5月に流行していますが、中学生はその前にプログラム一式を公開していて、家宅捜索も4月の時点になっております。

ニュースでこの時系列はあまりふれられません。嘘は書いていないです。

が、読む側は時系列が書かれていないで、中学生のランサムウェアとWannaCryの流行を結びつけたくなると思います。

ニュース発信側がこのミスリードを狙っているかまではわかりません。

ニュースで書かれている事柄を確認する際は、時系列の確認も重要です。

佐藤英治
情報処理安全確保支援士第5338号。ネットワークスペシャリスト。防災士。東北大学大学情報科学研究科第2期生。1994年からインターネットに携わる。システムベンダーの総務社内SEとして、社内システムの構築運用や従業員教育に関与。2015年情報セキュリティ専門法人「まるおかディジタル株式会社」を設立し現在に至る。研修では基本的に着物でお話させていただいております。
Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on LinkedInShare on Google+